日本で昔から使っている暦に60年で1巡りする干支がありますね。2021年は辛丑(かのとうし)です。ひのえうま、など有名な干支は聞いたことがあるかもしれませんが、あまり耳に馴染みがないかもしれません。
昔の本に、この干支の時に、どんな気候になってどんな病気が起きやすい、など書かれたものがあります。漢方の考え方では人間の体は気候の影響を受けると考えますので、昔に書かれたものが現代の気候に通用するのか、というのと、中国で書かれた文献なので日本に当てはまるか、ということを頭の片隅に入れつつ毎年占いみたいに一応見ています。
それによりますと、辛丑は太陰司天・水運不及・太陽在泉。
今年は雨が降ったり湿気が出やすく、あまりに雨が降ると、風もふくらしいです。
全体としては季節は通常より遅れて進んでいくようです。
年初は穏やかですが風が吹きやすく、その後は霧が立ち込めたり、雨が降りやすいので、人は寒と湿の影響を受けます。
穀物はキビと豆を食べるといいようです。体が湿と寒の影響を受けないように対策として乾燥させ、温める働きのある食材を使っていくといいと思います。例えば、ヨモギ、ウド、陳皮(みかんの皮)、らっきょうは両方の効果があります。温める働きは、ネギ、シソ、生姜、コリアンダー、シナモン、胡椒などにありますので、雨が降って冷える日などはぜひ使ってみてくださいね。